各位
プレスリリース
攻城団が全国のお城の入城者数(観光客数)の最新調査結果を発表
――ほとんどのお城が前年比で7〜8割減――
2021年8月31日
攻城団合同会社
日本全国の城好き・城めぐり愛好家が利用するサイト「攻城団」を運営する攻城団合同会社(代表:河野武)は、全国123城の管理事務所や自治体、観光協会の協力を得て、毎年恒例となっている全国のお城の入城者数を調査しました。
トップ3に二条城(京都府京都市)、名古屋城(愛知県名古屋市)、姫路城(兵庫県姫路市)が選ばれています。4年連続1位だった大阪城(大阪府大阪市)は外国人観光客が激減したこともあり、今回は7位という結果になりました。
昨年発表した前回のレポートでは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による外国人観光客大幅減少の影響は1月〜3月の数字を含む「年度集計」のお城に限定されていましたが、今回はすべてのお城に影響が現れています。
とりわけ2020年4月からの度重なる緊急事態宣言の発出の影響は大きく、一時的にGoToキャンペーンで国内旅行は回復したものの、その反動もあり昨年末以降、都市部ではほぼずっと緊急事態宣言下にある状況がつづいているため、ほとんどのお城が前年比で7割減〜8割減と大きく下回っています。
全国のお城には入城チケットが必要な有料の場所と、城址公園として整備されており無料で見学できる場所があります。攻城団では公平を期すため、有料のみのお城に限定したランキングと、有料無料を問わない総合ランキングのふたつを発表しており、総合ランキングでは江戸城(皇居東御苑の入園者数)などがランクインしています。
また例年、NHK大河ドラマの舞台となるお城は観光客が大幅に増えるのですが、2020年に放送された「麒麟がくる」関連のお城では14位に一乗谷城(福井県福井市=復原町並の有料入場者)が、15位に福知山城(京都府福知山市=天守閣の有料入城者数)が入っており、とくに福知山城は臨時休業がありながらも前年比7.9%増で過去最多の入館者数となりました。
現在も多くの都道府県に緊急事態宣言が出されている状況を踏まえると、おそらく来年発表するレポートでも今回同様もしくはより悪化した数字になる可能性が高いと思われます。
今後も攻城団では本調査を継続するとともに、全国各地のお城が取り組んだ施策やメディアでの露出状況などを多角的に分析して、どうすれば地域の観光振興に貢献できるかを考えて提案していく所存です。
より詳細なレポートは下記にあります。
「攻城団」とは
「攻城団」は2014年4月6日にオープンした日本最大級のお城情報サイト。月間110万PV、40万人以上の訪問者を誇る。「日本の魅力を、再発見すること」をテーマに、初心者にもわかりやすいお城情報と、お城めぐりをライフワークとして楽しむためのサービスを提供する。参加型コミュニティとしても、4千人をこえる登録者が投稿した、49万回をこえる訪問記録、22万枚をこえる写真が訪問先選びに役立つとして高く支持されている。
また姫路城を舞台にしたフォトコンテストの開催や、熊本城復興のためのチャリティ企画の実施、御城印ガイドブック「全国 御城印 大図鑑」の出版など、ネット以外の活動も積極的におこなっている。
日本の城を観光資源に
「観光立国」が叫ばれ各地でさまざまな取り組みが行われる中、攻城団合同会社は「日本の城は最強の観光資源になる」と考えています。
また全国の城をただ訪問するだけではなく、その土地々々にまつわる歴史を学ぶことの楽しさを共有し、お城めぐりそのものをライフワークとして一生楽しめる趣味にできるよう、コンテンツや機能を充実させております。
攻城団では、周辺の城をひとまとめにした観光圏形成の支援のほか、「城主となった武将つながり」など城にまつわるさまざまなストーリーを軸にしたコンテクスト・ツーリズム(*)の実践を通じて、地域活性化や文化観光の振興に取り組んでまいります。
さらに、いずれは海外版を提供することで、訪日外国人数の増加にも貢献できると考えています。
コンテクスト・ツーリズム
コンテクスト・ツーリズムとは、複数の観光スポットをある文脈(コンテクスト)で繋ぐことで、ストーリー性のある旅をすること。たとえば「織田信長、上洛の軌跡」や「築城名人・黒田官兵衛が築いた城」のように、一貫性のあるテーマで複数の観光地を巡ることを意味します。
コンテクスト・ツーリズムの可能性は、観光産業の活性化に繋がる「旅行のきっかけづくり」が何通りも実現できる点にあり、周辺自治体など各地域が連携しやすくなる点も挙げられます。
コンテクスト・ツーリズムとは