攻城団では城址の立入禁止などの情報もできるだけ記載して注意喚起するように心がけています。
こちらですべての情報をチェックすることはできないのですが、現地を訪問された利用者からフィードバックをいただくことが多く、その情報を自治体等に確認した上で反映するようにしています。
事実確認はまずウェブサイトをチェックするようにしており、サイトに記載が見つからない場合は直接市役所や観光協会に電話をかけて聞くこともあります。
今回もある城址が立入禁止になっているという情報が寄せられたので、最初にウェブサイトを確認しました。このときはふつうに検索エンジンで「○○城」と検索して、自治体や観光協会のページをチェックするのですが、ページはあるものの立入禁止の記載がなかったので念のため電話で問い合わせをしました。
するとやはり石垣の復旧工事のため現地の立入が禁止されていることがわかりました。
対応いただいた職員の方は「ウェブサイトにも記載している」とおっしゃったのですが、こちらでは見つけることができなかったので、具体的にどのページに掲載されているのか伺ったところ、たしかにぼくが見ていたのとは別ページのお知らせ欄に掲載されていました。
情報を公開することと、届けることのちがい
ぼくの探し方が悪かったと言ってしまえばそうなのかもしれませんが、おそらく大半の方は検索エンジンで自治体のサイトが見つかったなら、そしてそこに立入禁止等の案内がなければそれ以上調べることはしないと思います。
(ちなみに「○○城 禁止」で検索するとお知らせページが出てきたのですが、それはコロナウイルス感染症対策で禁止されていた別時期における立入禁止のお知らせでした)
サイトの構造から推察すると、観光案内としてのお城の紹介ページは観光課が、今回の立入禁止のお知らせは教育委員会や文化財課が担当されており、それぞれが自分たちの仕事を全うした結果なのだと思います。
しかしこれは情報をただ公開しただけで、訪問を検討されている未来の観光者に対して届けているとは言えないのではないでしょうか。
ぼくらもウェブサイトを長年運営してきて、情報をきちんと届けること、正確に伝えることがいかにむずかしいかを日々痛感しております。
「トップページに書いてある」と言ってもすべての方がトップページを見てくださるとはかぎりません。それこそ検索エンジンでは個別のページにいきなり誘導されるため、そこに記載がなければ伝わらないことが多々あります。
いちばん望ましいのは自治体・観光協会のサイト内で情報が一元化され、お知らせとして掲載すると同時に観光案内ページにも反映され、見学再開時にまた削除されることですが、現実的にはこうした頻繁な更新はむずかしいと思います。
そうであるならば、攻城団を通じて情報を届けることを検討していただけませんか。
攻城団にご連絡いただければ、そのお城のページのお知らせ欄に記載するとともに、「立入禁止」「一部立入禁止」の場合はこんなふうにわかりやすく表示します。
現在イベント開催については多くの情報をお送りいただいており、上記のお知らせ欄だけでなくお城ニュースにも掲載して、さらには攻城団のSNSアカウントを通じて、広く情報発信をご支援させていただいています。
こうした「ぜひ来てほしい」という情報だけでなく、「いまは来ないでほしい」「来られる場合は気をつけてほしい」といった注意を促す系の情報発信にも攻城団はご協力できます。
知らずに訪問してがっかりしたという悲劇が起こらないよう、事前に検索された際に見つけていただけるよう、攻城団の注目度や影響力をどうぞご活用ください。もちろんこれらの情報掲載は無料です。
そして修復工事や整備完了後には、きれいになった現地の写真とコメントをお寄せいただければ、それも全国のお城好きのみなさんにお届けいたします。
マーケティング用語では、通常のマーケティングとは逆に、一時的に需要を抑制することをデ・マーケティング(Demarketing)と呼びますが、攻城団は需要を喚起するだけでなく、こうした抑制策においてもみなさまのお力になれることを覚えておいていただけると幸いです。